内観から感応へ(感応のエクササイズ)

からだの内観や活元運動をしていると「感応」という現象が起こります。これは、何かを体が感じたら意識する前に体が反射的に動くものです。熱いものに手を触れたときとっさに手を離すのもその一つです。
これが物理的に何かに触れたり、何かを見たりして反射的に動作が起こる、というところからさらに感度が高まると「気」
を感じてとっさに体が動くようになります。武道の達人が何か「気配」を感じた瞬間身構えるようなものですが、体の中での「気の動き、気配」に反応して体が動くのが「感応」です。あるいは人の体に手を触れようとして悪い処に自然に手がゆくのが「感応」です。


どうも、こういう感覚の世界を言葉で説明しようとすると難しくなります。
なので、日頃から活元運動を行う、あるいは骨盤の内観をしていると何となく感応がわかってきます。

そこで、最初は難しいかもしれないけれど「感応のエクササイズ」をお教えしましょう。


1,まずは自分の骨盤を意識します。手で触れないで、意識される骨盤の状態をつかみます。
2,その状態はどんなでしょう。例えば右の骨盤が開いていて左が閉じて緊張を感じるようなら、「その歪み」が強調される肢位を探します。
3,しばらくその姿勢を保ち、それから息を吐きながら体の力を抜いてゆきます。すると脱力に乗って体が自然と歪みを解消する動きをします。


最初のうちはここまでを時々行います。それが慣れてきたら以下のエクササイズを続けて行います。


4,骨盤の内側に注意を向けます。するとどんな感じがするでしょうか?重たいとか冷たいとか、体の表面に何かを感じるか内側に何かを感じるか、言葉に出来なくても、そこに感じられるものに意識を向けます。
5,そこにある「体の内側の動き」を感じてみましょう。その動きの様子、方向や速度を感じます。
6,その「動き」に手や足を乗せるようにして、「内的動き」に促されるように体を動かしてみます。
7,最初は小さな動きかもしれませんが、それが寝返りの如くリアルな動きになってゆくよう、少しその動きを意識で促すようにしてみます。
これを時々行っていると「感応」するようになります。