原因不明の病 いのちの自発的働き 3

ともかく、どのような形をとろうと、いのちは自然環境、社会環境に適応しようと働いているだけなのです。すると、いのちのしていること、つまりいのちの要求と心の要求がひとつであれば、行為するとき自然と腰とハラに力が入るのです。腰とハラに力が入った体勢で行為するなら、多少の無理をしても疲れはしても体が壊れることはないのです。あるいはこれ以上無理をしたら、健康に支障を来たすことも予測出来る。


予測出来るなら、これ以上無理をしないか、無理が無理でなくなるようなトレーニングをすることを思いつくでしょうし、体のリズムを知り、無理にならないようなペース配分を考えるでしょう。


しかし、いのちの要求にどこか背く心がある。本音を言えば無理なんてしたくないけど、それを認めてしまうと「弱気の自分を人前にさらすことになる」からそれを認めたくなくて、格好をつけるのです。「こんなに痛い思いまでしてやってるんだ」という自分を認めてほしい。だから格好をつける。
格好をつけているときは、腰ハラの力は抜けるのです。肩と胸に力が入るのです。

肩と胸に力の入った姿勢というのは、実は無理の利かない体勢なのです。