からだのクセ 5

このブログの一番最初に書いたように、人の体は骨盤の運動がベースになっています。
そこから、上下の動き、左右の動き、前後、ねじれといろいろな運動が波及することで、人間の感受性が形成されるのですが、この原初的な骨盤の開閉がそのまま体運動のベースになっているタイプがあります。

これを開閉型と呼びます。
このタイプふたつあります。骨盤が閉じる傾向が濃いタイプを閉型と呼び、開く傾向が濃いのを開型と呼びます。



閉型の特徴は、集中力、持続力、あるひとつのことを飽きもせず、何年も続けられる。言い換えると執念深い。野生の勘があらゆるタイプの中で一番優れ、味覚、嗅覚が鋭く、健康管理が勘だけで間に合う。その勘が思考につながるので、考える速度が速い。というより「ああだからこうで」と頭の中で文章を構築せずに、ぱっと結論に至る。頭の中で文章を常に構築しているのが上下型です。

また、あらゆるタイプの中で一番たくましい。たくましさがベースにあって感受性が働くので、病気になっても、生活で困ったことがあっても人の助けを借りたがらない。というより、困ったときでもとことん困る中に力が湧き出てきて、結局自分で病気も治してしまい、問題も解決してしまう。
ともかく、とことん自力型であり、そこに無理がない。

前後型や左右型は、とことん自力には無理がある。なのでこのタイプが感受性に沿って行動しているなら、絶対無理をせず、すぐに助けを求める。そのタイプならそれで良いのです。



開型は、母性本能がそのまま感受性、性格となっている。妊娠し、出産するときの体運動を妊娠していなくてもしているようなタイプが開型です。だから女性に多いことは確かですが、男性にもあります。

母性ですから、人の面倒を見る、世話をするのが好き、というより好む好まないに関わらず、世話をしてしまうのです。妊娠しているときは、胎児に栄養がゆくように、食べ物の消化吸収が高まりますが、ともかく吸収力が高く、脂肪がつくので太りやすい。
その吸収力が感受性にも反映するので、人をまるごと受け容れる許容力があらゆるタイプの中で一番高い。

そのせいなのか、人間が精神的に成長すると、ハラが出来て貫禄がついたという印象を与えますが、それは骨盤が開いて開型のようになるからだと思います。
しかし、やることなすこと大雑把でそれが気にならず、いろいろなことに同時に関心が向き、いろいろなことを同時に行える。これも消化吸収力が高いということと、骨盤が開くことはエネルギーの放散につながるので、ひとつのことにこだわれないし、ひとつのことに目が向けられないのです。二人、三人の子供を育てている母親を想像すればわかると思います。