生命感覚を取り戻す 5

先日、生まれたての赤ちゃんに愉気をする機会を得ました。
出産後のお母さんの体の調整を頼まれたついででした。

僕にとって、生まれたての赤ちゃんに愉気をするのはこれでふたりめです。

大人の、子供を産んだことのない男が、生まれたての赤ちゃんに触れられるわけはないのですが、僕は赤ちゃんに接するときは心を静かにして、自分を忘れ、赤ちゃんの生命に調子を合わせてゆく。

自分を忘れて相手と合わせていくことを「同調」と言います。自分を殺すのではなく、我を忘れることがポイントですが、こうして相手と調子を合わせてゆくと相手の体のこと、心のことが感じられてくるのです。


でも、自分の体と調子を合わせられない人が多い。
そういう人は、自分が産んだ赤ちゃんのことがわからない。
泣かれるとイライラする。

こういう人は、あまりにも自分の欲に、感情にはまっていて、そこからしか物が見えない。感じられないのです。

でも、心を静かにしていると、赤ちゃんが泣いても自分の心は少しも騒がない、自分には何事も起きないのです。
周囲に何が起ころうと、自分には何事も起こらない心境になると、生命のことがわかってきます。


※それから、お母さんが赤ちゃん連れで整体を受けることについては原則として断っています。
それは僕の心は騒がなくても、お母さんの心が騒いでしまうので。
ここで語ったケースは、助産院で助産師が赤ちゃんを見てくれたので出来たのです。