色紙を使った手当て

 色というのは私たちの日常にありながら、その効果をあまり意識してません。

でも、服の色を選ぶときなど何気なく気分で選んだりしている。
ということは、よくわからないけれど色によって気分を引き立たせたり変えたりしてるのかもしれません。

僕は以前、「色彩心理生理診断法」というものを学んだことがあります。
そこで色のもつ意味などいろいろ学びました。

例えば、黒の色の服というのは「隠す」という意味があると言われています。

自分は出さない、欲は抑えそこには何も求めない。黒い服を着ているときは無意識にそんな状態になっていると言われています。


また、青(藍色)には「義務服従」という意味があります。
男性の会社へ行くときのスーツの色は青が多いのはそのためでしょうか。
また「理性」という意味もあり、感情を出さず理性的にふるまう気分のときに、この色を選んでいると言われています。


赤はセクシャリティの象徴です。
性エネルギーは人間のあらゆる活動の元にある力であり、欲求です。
この色を選ぶときはとても活発に派手にふるまいたい、異性をひきつけたいときなどと言われています。


緑は癒しの色です。病気の回復期に養生としてこの色の服を着るのも良いかもしれません。
森林浴が心と体に良いのは、樹木から発せられるマイナスイオンの作用以外に、この緑色の作用もあるのかもしれません。

茶色は、体力を現しています。この色をまとうと元気になるのは山や公園に出かけて土の上を歩くのと同じかもしれません。


いかがでしょう?あたっているでしょうか?


ところで、色にはこれだけでなく体を調整してくれる働きもあるようです。

漢方には「五行説」という考えがあり、五つの臓器と自然界の事象との関係、心との関係が説かれています。
そして、そこに「色」と五臓との関係も説かれています。


は肝臓です。また胆嚢です。目や筋肉にも関係します。そして「怒りの感情」は肝臓を壊すと説かれています。
ですから、イライラするとき、目が疲れたとき、筋肉の凝りに、そして肝臓の疲れに「青」の色紙をあてて見るのも良いかもしれません。


は心臓です。また小腸とも関係があります。そして性エネルギーとも。そして愛情が届かない、報われない、片想いの恋の疲れは心臓に来ます。

ですから、赤には心臓を調整する働きがあります。
また、赤は「熱」。炎症から情念に至るまで、その熱を高め静めます。
高め静めるというのは変ですが、熱は思い切り上げると下がるのです。
何かに熱しやすい、夢中になりやすい人は、冷めるのも早いのも同じ道理です。

風邪を引いて熱が出たとき、後頭部に赤の色紙をあてるのも効果があります。
また、冷え性の人は足の裏と下腹部にあてると少し暖かくなってきます。


黄色は消化器です。胃と膵臓に関係があります。胃の働きは感情とつながっていますから、食べる事で感情を発散したり、あるいは気分が落ち込んだり不安なときは食欲が低下します。

このとき、黄色の色紙を胃のあたり、あるいは背中の胃の裏のあたりにあてると良いでしょう。


は呼吸器です。また大腸とも関係があります。鬱な気分のとき、憂いや悲しみは肺を壊すと言われています。

梅雨時、息苦しいとき、寝苦しいとき、鬱な気分のとき白の色紙を胸にあてると良いでしょう。


黒は腎臓です。また中枢神経とも関係があります。恐れの感情は腎臓を壊し、また思考を狂わします。

腰に、あるいは足の裏に黒の色紙をあてると腎臓に効きます。
また、仙骨にあてることで中枢神経を整えます。


黄緑は末梢神経とリンパ、体液循環に関係があります。
神経から来る頭の疲れ、目の疲れ、花粉症やアトピーの症状を鎮めるのに黄緑は役に立ちます。


また、緑は痛みや炎症を鎮めるのに効果があります。僕は歯痛に緑が効きました。


他にも、茶色、水色、オレンジ色、紫、など、まさに色々役に立ちます。

どれが良いかわからないときは、ともかく色々あててみて、気持ち良く感じる色を選ぶことが一番の基準です。色紙をあてるときは、色のついている側を肌にあてます。あてる時間は5〜10分が目安です。


それから、色をただ眺める、見つめることも、感情や想いを癒すのに役に立ちます。
なんとなく今、惹かれる色を選び、壁に貼るか手に持つかして背筋を伸ばし、リラックスした姿勢でじっと見つめます。


もちろん、色だけで心と体が癒されることはないでしょうが、自然界に存在する動物、植物、好物などみな色がついていることから考えると、色を意識的に活用することで自然との調和が取り戻されるかもしれません。