意識の中心

他人を意識すると、からだの中心はずれるのですから、意識は自分自身を常に見ている必要があります。

平たく言えば、「今、ここ」に意識の中心があればよいのです。
今、家にいて主婦をしているのなら、そこがあなたの意識の中心です。
同時に仕事をもっていて、日中はオフィスに出かけるのなら、その時間はそこに意識の中心を置くべきなのです。


でも、人の心というのはそんな単純なものではない。
家にいるときも、会社にいるときも、退屈極まりなく、生きるために仕方なくその場にいるだけだったら、心をそこにおけるはずがない。

多くの方は、その退屈さから来る苦痛を感じないようにするため、機械のようになる。そして、何も感じなくなる。

でも、そうしていると何か心は淋しくなってきます。
その寂しさを、例えば恋愛で満たそうとする。
あるいは、精神世界のセミナーやヒーリングを受ける。
そして、そこに没頭してしまうことがある。

大概は、しばらくしてそこが自分の居場所ではないことが解ります。


では、どこを、何を意識の中心に置いたらよいのでしょう。

それは、その場に居ることで、あるいはその関係で体験した「意識状態」です。
例えば、恋愛で「幸せな気分」を体験したとしたら、セミナーで「至福体験」をしたなら、その感動に浸るのではなく、またその感動を伝えるのではなく、その体験を「抽象的なイメージ」に置き換えてみる。恋愛でした「幸せ」が「どこに行く必要もない安心感」であったとしたら、その「安心感」をイメージ化し、さらにそのイメージから感じられる雰囲気、エネルギーの性質を掴むのです。


恋愛の関係ではなく、「その雰囲気、エネルギー」を掴む。
セミナーで体験した意識が「宇宙と一体化したような無限の広がり」であったとしたら、その「無限の広がり」から感じられる雰囲気の性質を掴む。

そして、その性質を持ったエネルギーを意識の中心とする。


すると、どんな自分が創造されるでしょうか?


その「新たに創造された自分のいる世界」から日常の家庭や仕事を見つめる。その「意識」を日常に持ち込むのです。
そして、その意識をもって家庭にいること、仕事をしていることを空想してみるのです。
そして、どこの場にいても、「その自分」でいるのです。


その意味がわかると、今度は家にいても、仕事をしていても、同じような意識体験を出来るようになります。

それが出来るようになって、「今ここ」を意識の中心とすることが出来るのです。