骨盤から腰へ 生物から人間へ 2

そして、骨盤の上下運動です。この上下運動が人間の意識を作り出します。この動きが両側で起こると思考、空想、計算といった理性となり、これに腰椎1番が関係します。つまり思考やイメージをするとき、腰椎1番の脇に筋肉も収縮するわけです。片側で上下運動が起こると感情や情緒となります。右が上がると感情は発散する方向に働き、左が上がると感情は抑制する方向に働きます。これに腰椎2番が関係します。
腰椎2番は消化器とも関係していますから、腰椎2番と消化器と感情はつながっているわけです

そして、この骨盤の上下の動きが背骨の両脇の筋肉(脊柱起立筋)を緊張させ、この筋肉の緊張によって私たちは背筋を伸ばす事が出来、二本足で立つことが出来るのです。
また、腹筋も上下運動によって緊張しますから、おなかの筋肉もまた、頭の働きと関係があるのです。



さらに、私たちの手足や背骨、胸やお腹の筋肉は随意筋と呼ばれ、意識によって、つまり思考やイメージしたように動かすことが出来ます。


この、意識で筋肉運動をコントロール出来るということが、私たちの健康を増進させることを出来るわけですが、一方で健康に害を与えてしまっているのです。


ところで私たちの意識とは、どのような役割があるのでしょうか?
それは、一言で言えば「創造する」という役割です。
例えば、手足の運動能力を活用して、その動きを舞踏という芸術に創造する。あるいは武術という闘争の技術を創造する。
また、絵や音楽は意識で空想したことを手の機能を活用して芸術という形に創造する。

ヨガや気功という身体技法は、意識的に骨盤のあらゆる運動を促し、身体の能力を強くしていきます。


そして、私たちは言葉を持ちます。これはあごの筋肉、舌の筋肉など食べるために使われる筋肉を気持ちや考えを人に伝えるために使う行為です。私たちが言葉を語るようになったことから、他者との間に意識の伝達のやりとりが生まれ、対人関係を通じて異なる考えや文化を吸収し、学習してゆきます。
また、言葉を記号として、文字として現し、手紙として直接会わなくても意識の伝達をしあえる手段を創造しました。その延長に、このwebの文化があるわけですね。

また、料理というのも、食べるという本能的行為に楽しむという感情が加味されたひとつの創造です

そして、私の仕事である整体もひとつの創造です。


このように書くと、意識が私たちの健康を害するとはとても思えませんね。ところが害を及ぼしてしまうことがあるのです。というか、現代の世相は害を及ぼしていることのほうが多いようです。

それはどうしてなのでしょうか?